W杯南アフリカ大会アジア3次予選

2008年6月7日(土) (22時15分日本時間 マスカットスタジアム、観衆:6500人)

 

日本   オマーン
0
前半
1
1
後半
0
     
1
合計
1

【得点者】

オマーン: A ・ムバラク(前 12 分)

日本:遠藤(後 8 分 PK

勝たなければいけない試合だったと思います!!!

島崎でございます!

試合の結果は1対1、本当は勝って勝ち点3を取りたかった試合ですが最低限の結果は残した試合といえるでしょう。

 ですが、試合の内容、相手との力関係を考えれば、いくらオマーンの暑さの中とは言え、相手の先取点をそのままあったことに認めてあげても2対1や3対1ぐらいで勝っていたというよりは勝たなければいけない試合だったと思います。私がずっとこの観戦記のコーナーで書いてきている攻撃の点を決める力の弱さ、まあ簡単に言えば決定力ということですが、日本代表のその部分の懸念がやはり、この試合にも露出してしまった試合だと言えるでしょう。 

 前回の試合の観戦記にも書きましたが、まず予選を突破しなければならないとは言え、日本の本当の目標というより本音は本大会でのベスト8以上のはずです。私はそこから逆算して日本代表の試合をいつも見ています。

この試合を評すれば、まず、はっきりと言わせてもらいましょう。本大会の強い国と当たれば、この試合のようにあれだけボールを支配し、パスをつなげ、そして局面でのチャンスを与えてくれません。この試合は与えてもらっているのに流れの中では1点も点を取れていません。しかも、何回か結構、危ないカウンターを受けていました。DFが2人ぐらいしか残っていなくて相手のFWはトップスピードで2,3人ぐらいで攻め上がってくるようなカウンターです。本大会の強い国ならばそのうち1回ぐらいは点を決められていたことでしょう。それぐらい危ない、相手にとっては絶好のチャンスと言えるカウンターでした。

私はこの観戦記で無理をして日本代表のネガティブな部分を書いているわけではありません。どう考えても本大会で結果を残すならば克服しなければいけない現実だと思っています。今の日本代表を考えれば、流れの中でピンポイントで絶好の決定的なパスを出せる中村がいなかったら、本当に点を取るということに関しては行き当たりばったりとか、出会い頭でしか点を取れない現在の日本代表はチームと言ってもいいでしょう。行き当たりばったりとか出会い頭です。計算できる攻撃とは決して言えません。本当に攻撃に関しては書きたいことがいっぱいありすぎます。ですから、もうこの辺でやめます。しかし、ただ一つポジティブに気になったことがあります。終了近くの、オフサイドにはなりましたが内田のまったくの完全なフリーとなった攻撃です。右サイドバックの内田が左のあのポジションにいたことが意外で気になりました。ホームでの試合の闘莉王の前線のあがりといい、今回の内田といい、一瞬目を疑うようなポジションです。そういう時に完全に相手のDFがついて来れていない状況が生まれています。岡田ジャパンは目まぐるしくゴールキーパーを除いた 10 人がポジションをチェンジしていく戦術を考えてみれば面白いと思います。

昔、オランダがWカップで見せたトータルサッカーのもっとスピードがあって、ボールがよく回って、そして激しいポジションチェンジを繰り返すトータルなサッカーです。何度も言うようですが本大会を見据えるならば真剣に考えてもいいテーマだと私は思います。

そんな中で日本代表のこれだけは間違いない、これだけは自信をもっていけるというプレーがありました。それは遠藤のPKです。本当にすばらしいです。私は遠藤がPKをはずした所を見たことがありません。この遠藤のPKのセンスと自信に関しては世界レベルといっていいでしょう。どこの国に出しても恥ずかしくないPKのキッカーだと思います。

 

ペイ三郎です。

しかし遠藤の PK はとても気持ちがいいです。

私も何回か遠藤の PK を見たことがありますが、とても「コミカル」なんですよね。

決められたキーパーはとても情けなさを感じるような、相手の闘志を奪うようなボールを蹴るんですよね。 PK に遠藤を選んだ日本ベンチも見事だったと思います。

ただ一つ言えるのはここ何回かの W 杯予選で最終予選の前にこれだけ苦しんだ予選も無いと思います。やはりアジア全体(特に中東)がレベルアップしたのでしょうか。。。

次も暑いタイです。がんばれニッポンです!!

ペイ三郎

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