以前のアダモちゃんねるの「史実アダモステ」を再監修。アダモちゃんこと島崎俊郎の古今をペイ太郎が暴きます

1973年9月 ■東へ(いざ新宿コマ)

1973年9月の朝、東京へ向けて一人旅立ちました。新幹線は自分の意思をじっくり確認するために、「ひかり」ではなく、あえて4時間かかる「こだま」を選びました。劇場にたどり着き、公演の切符を買おうとしたのですが、昼の部は既に完売。夜の部を待つこととなります。夜の部までは時間があるので、時間つぶしのために映画を見ることにしました。そこで見た映画は「愛情物語」。このストーリーとアダモちゃんの状況がぴったりだったので、衝撃的だったそうです(アダモちゃんの思い出の映画、是非ご覧下さい)。さて、運命の時が近づいてきます。夜の公演の終了が間近となった頃、アダモちゃんは目の色変えて動き出します。客席からロビーへ出て、いかにも業界人という素振りをしながら、係員に「関係者のものですが楽屋はどこですか?」。人生のかかった演技がうまかったのか、すんなりバックひとつの田舎青年に「あっちですよ」と教えてくれました。

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