以前のアダモちゃんねるの「史実アダモステ」を再監修。アダモちゃんこと島崎俊郎の古今をペイ太郎が暴きます

1960年〜1962年 ■トシ行ってこい!(勝負の町 高知)

 ある日、アダモちゃんは小さいお兄さん(康夫さん)に連れられて町を歩きます。お兄さんの様子がおかしい。シマウマやトムソンガゼルを狙う獅子の如く、目をギラギラ輝かせて歩いています。実はお兄さん、歩きながらアダモちゃんと同じぐらいの背格好の子供を探しているんです。目当ての獲物を見付けるなり、にやりとほくそ笑み・・・「トシ行って来い!」と囁きます。「喧嘩してこい!」なんです。温厚なアダモちゃんはこれが辛かった。もしもそこで「嫌だ!」なんて言おうもんなら「男がおまえ、何言ってんだ!」ってパチーンとやられちゃうんです。食うか食われるかなんです。仕方なくアダモちゃんは獲物のところにスーッと歩み寄り、後ろからポンポンと肩を叩いて、振り向きざまをパーン!って殴って「ヘン!」と仁王立ち。獲物は泣きながら走り出し、お兄さんは「トシ、よくやった」って褒めてくれる(愛情を注いでくれる)。そんなサバンナみたいな鍛え方もありなのが当時の高知。今じゃ考えられないですよね。

 

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