忘年会シーズン真っ只中の2006年12月12日、六本木EDGEでOYAジーダスライブが開催された。今日のコスチュームは・・・白いワイシャツにネクタイ??。そう、OYAジーダスは<オヤジ>なのだ。<オヤジ>だから、スーツ姿。働く親父さんたちに歌っているから、ネクタイ姿でどうだ!・・・とお客さんの目線と合わせる。これがOYAジーダスの基本スタイルとなった。
年の瀬の平日にも関わらず、50人くらいのお客さんが集まった。EDGEのステージ前に所狭しと各々がビールを片手にOYAジーダスの登場を待った。
時刻は19:00、OYAジーダスの”つかみ”として定着してきたOPソング(「♪テスト、テスト・・・OYAジーダス〜♪」と口ずさみあたかもチューニングしているかのような歌詞)で始まった。今度、OYAジーダスのライブを観る人は、この辺の細かい仕掛けにも注目していただきたい。
「OYAジーダスのコンセプトは、40代、50代の働くオヤジさんを元気にさせたい、もうひとつは年齢に限らず頑張って頑張って働く人を応援したい。この二つで成り立っています」。ミュージシャン・島崎の表情でこれから始まる2時間弱のライブの世界にお客さんを引き込んだ。’07年を象徴するような団塊世代に訴えかける『我らの世代に乾杯』から始まった。そしてリズミカルに“働くオレ”を自虐的に笑い飛ばす『頑張れサラリーマン』。
島崎さんのボーカルと砂川さんの澄んだバックコーラスとが相性ばっちりな『みんな最初は』などなど、OYAジーダスの曲を聴くとあくせくと毎日を過ごすと忘れていたことに気づかされる。その他、メッセージソングばかりじゃと、アフリカ音楽の『ガンタラメラ』やサッカーでお馴染みの『パッション』とフォークにアレンジして歌い上げた。
合間、スペシャルゲストにこんな人が現れた・・・。アダモちゃんこと島崎俊郎がアダモちゃんをゲストに招く!?。アダモすファミリーのペイ太郎さん扮する”アダモちゃん”が舞台に現れたのである。島崎さんが思わず吹いてしまうほど、この暖簾分けされたアダモちゃんは酷似していた。「アダモちゃん、お水持ってきてくれ」、「アダモちゃん、お水にお祈りを」などなど、アダモちゃんがアダモちゃんにあれこれ注文をつけて、ボケるアダモちゃんにアダモちゃんがツッコミを・・・あぁ〜ややこしい!!OYAジーダスのときは島崎さんはミュージシャンの顔になっているが、Wアダモもちょっと見てみたい!
こうしたショートコントコーナー(?)もはさみつつ、ライブはしっとりとアコースティックのある種落ち着いた空気感で進み、OYAジーダス名物、仕組まれたアンコールを『定年なんてラララ』(どこかで聞いたことがあるような・・・!?)でラストを飾る。
島崎さんのMCで会場が沸く。「これで15曲ですが、これ以上はアンコールを受け付けません。構成に入っていないもんですから。(笑うお客さんに向かって)何笑ってるんですか!他にも歌はありますよ!あと3曲だけ」。だが、にんまりとした表情でこう続けた「でもでもあと半年後見てみてください。10曲くらい増えてますから」。
今年は団塊世代の大量定年の年。2007年の年末は、どうかライブハウスが加齢臭やらブラバス系の香りで充満するくらい、定年のオヤジさん達が押しかけるアコースティックバンドになってほしい。 |